アップデートなお参り
先日は一周忌のご縁をいただきましてご自宅へのお参りをさせていただきました。
近くにお住まいの親族の方が数名お集まりになってくださっていたのですが、遠方にお住まいの方もいらっしゃるとのこと。
そこで、その遠方の方々がなんとパソコンを使ってスカイプ(無料のインターネット通話サービスでビデオ通話もできる)のビデオ通話でのお参りをしてくださいました。
読経を始めると、私の後ろに座っている方々と、横にはノートパソコンの画面に数名の方々が。
これは初めての体験でした。
パソコンのマイクにもよると思いますが、どのくらいの声で読経すればいいのか、小さい声ではもちろんマイクに入らないでしょうし、あまり大声ではパソコンから出てくる声が割れてしまいそうです。
いろいろ考えながらのお勤めでしたが、読経していくうちに集中してしまったので、けっきょくはいつもとなにも変わらないお勤めになりました。
お勤めが終わったあとにパソコンの向こうの方々にどうだったかを伺ってみましたが、ちゃんと普通に聞こえていたし映像もきちんと見えていたそうなので一安心です。
スカイプを通してのお参り、なかなか新鮮だったのですが「これもアリだな」と思いました。
例えば、おじいちゃん、おばあちゃんの代でのお付き合いがある、またはお父さん、お母さんがお付き合いがある、そういったお寺はあったりすると思いますが、その子ども世代、孫世代は核家族化が当たり前の今の時代では地元や家を出ていることが多く、なかなかお寺とのお付き合いを続けていくことが難しいですよね。
年に一度のお墓参りがせいいっぱい!の方もたくさんいらっしゃると思います。
そういうときには、今回のようにパソコンを通してのお参りという方法があれば、せっかくのご縁を途切れさせることもなくなり、大変な移動を伴わないのでお参りする負担も軽くなってくるかもしれませんね。
なかなかこういう新しい意外な方法はお寺側からは出てこないといいますか、従来の作法にとらわれてしまっているところもあるので、意識して外を見て、いろいろとアップデートしなくてはいけないことにあらためて気づかせていただいたご縁でした。